日常生活で気を付けること

手足症候群の日常ケア

フリュザクラによる治療を継続していくためには、手足症候群を予防・悪化させないことが大切です。
ご自身で日頃のケアを欠かさず行いましょう。

手足の観察

まずはじめに行うことは、ご自身の手や足の観察です。
症状に早く気づくことができれば、症状が軽いうちに対処することができます。
手足の観察ポイントを参考に、治療開始前、治療中は毎日、手足を観察してください。

フリュザクラの副作用である手足症候群を予防・悪化させないために、自分の手や足を観察している様子

3つのスキンケア

手足症候群を予防・悪化させないために行うスキンケアのポイントは、「清潔」、「保湿」、「保護」の3 つです。

フリュザクラの副作用である手足症候群を予防・悪化させないために行う清潔、保湿、保護の3つのスキンケア

手足の観察ポイント

治療がはじまる前に

  • 手の指先は乾燥していませんか?
  • 足の指先や爪に水虫などの皮膚の病気はありませんか?
  • 手や足の指が赤くなったり、紫色になっているところはありませんか?
  • 手のひら、足の裏に水ぶくれはできていませんか?
  • 手のひら、足の裏の角質がはがれ落ちていませんか?

治療開始前に気になる症状があれば、医師、薬剤師または看護師に相談しましょう。
皮膚の状態に応じて、事前に軟膏を処方される場合があります。

治療がはじまったら

  • しびれ、ピリピリ・チクチクするような感覚はありませんか?
  • 部分的に赤くなっていませんか?
  • やけどのような痛みはありませんか?
  • 赤くはれぼったかったり、むくんだりしていませんか?
  • 皮膚表面が厚く硬くなってガサガサしていませんか?
  • ひび割れや水ぶくれができていたり、皮膚がめくれたりしていませんか?

毎日、手足の皮膚の状態を観察しましょう。症状に気づいたら、その部分になるべく刺激を与えないように保護し、早めに医師、薬剤師または看護師に相談しましょう。

その他、気になることがあれば、「治療日誌」のチェック欄やメモに記載し、受診時に医師、薬剤師または看護師に伝えてください。

3つのスキンケア ①清潔

治療中は皮膚のバリア機能が低下しているので、菌や汚れを取り除き、感染を防ぐことが大切です。
熱や摩擦の刺激から皮膚を守りながら、泡でやさしく洗っていきましょう。

入浴するときのポイント

フリュザクラ服用時に入浴するときのポイント

入浴後は保湿剤を塗ってください。
皮膚の水分が蒸発する前に塗ることを意識しましょう。

3つのスキンケア ②保湿

皮膚が乾燥し、厚く硬くなると症状があらわれやすいので、保湿して皮膚の潤いを保ちましょう。

  • 保湿剤は医師から処方されたものを使用するか、市販品を使用する場合は使用前に医師、薬剤師または看護師に相談してください。
  • 入浴後は必ず保湿剤を塗りましょう。その他手洗い後や寝る前、外出前などにも塗り、乾燥を防ぐようにしましょう。
  • 部位ごとに適切な量を使用しましょう。
保湿をするタイミング。朝は外出前、夜は入浴後に保湿を行う

保湿剤の量の目安

軟膏やクリームは、人差し指の先端から1つ目の関節までのばした量、ローションの場合は、1 円玉大の量(約0.5g)を目安としてください。この量で、大人の手のひら約2 枚分の面積を塗れます。

保湿をする際の軟膏・クリーム・ローションの量の目安

塗った後にティッシュペーパーが皮膚にはりつく、皮膚に光沢がある、という点も適量の目安です。

  • ただし、保湿剤の種類によって異なる場合があります。
保湿剤の適量の目安

保湿剤を塗るときのポイント

保湿剤を塗るときのポイント

傷がある場合は、その部位には何も塗らず、医師、薬剤師または看護師に相談してください。

3つのスキンケア ③保護

長時間またはくり返しの圧迫、熱や摩擦、紫外線などが刺激となって症状があらわれることもあります。
このような刺激から皮膚を守っていくことが大切です。

足を圧迫しない

長時間の立ち仕事や歩行、ジョギングなどは足裏の負担になるため控えましょう。
歩くときはこまめに休憩をとるようにしましょう。

フリュザクラの副作用である、手足症候群を予防・悪化させないために、歩くときにこまめに休憩をとる高齢の男女

靴選びのポイント
足に合った靴をはきましょう。

フリュザクラ服用時の靴選びのポイント。よい靴の例とよくない靴の例。

室内でも、ケガの予防のために、スリッパや締めつけのない、木綿の厚手の靴下をはいて過ごしてください。

フリュザクラ服用時に、ケガの予防のために室内でスリッパを履いている様子

手を摩擦や熱などの刺激から守る

日頃、どのような作業を長時間あるいは頻回に行っているか把握し、手指に力がかかる作業を避けるか、なるべく短くするようにしましょう。
例)キーボードを打つ、スマートフォンなどの画面操作、筆記など

日常生活の工夫

フリュザクラ服用時に、手を摩擦や熱などの刺激から守るための日常生活の工夫

直射日光を避ける

紫外線による刺激を避けるため、日光に直接あたらないように、長袖の服を着たり、広いつばのある帽子をかぶったりして対策をしましょう。
皮膚が露出している部分には日焼け止めを使用しましょう。

フリュザクラ服用時に紫外線対策をする高齢女性

ケガや虫刺されに気を付ける

庭仕事などを行うときは長袖・長ズボン、木綿の手袋などを着用して、虫刺されを防いで、傷を作らないように気を付けましょう。

外出や屋外での作業の後は、手を洗って、保湿剤を塗りましょう。
手や指に力のかかる作業はなるべく短くするようにしてください。

フリュザクラ.jpは武田薬品工業株式会社が運営する、フリュザクラによる治療を受ける患者さん向けサイトです。
このページでは、フリュザクラの治療中に起こる副作用である、手足症候群の日常ケアについてご説明します。