フリュザクラの副作用

その他のよくみられる副作用

下痢

水分が多い便(水様便)や泥状の便、血がまじった便などが出ることがあります。
また、ときに腹痛を伴うこともあります。下痢は大腸がんそのものでも起こることがありますが、おくすりの副作用である可能性もあります。

下痢になったときは

下痢が続くと体の中の水分や電解質が失われ、脱水症状(めまい、ふらつきなど)や栄養障害が起きたりします。

  • 白湯などの温かい飲み物、経口補水液やスポーツドリンクでこまめな水分補給を心がけましょう。
  • お腹への負担を減らすため食事の内容を工夫したり、1回の食事の量を減らして回数を増やすなど、食事のとり方も工夫してみましょう。
  • 下痢が続くと体力を消耗するため、休息を十分にとることも大切です。
  • 下痢止めのおくすりの使用については、医師の指示に従ってください。
  • 下痢に備えるためにおくすりを処方してもらっておくとよいでしょう。
下痢になったために白湯などの温かい飲み物を飲んで水分補給する高齢女性

重症化すると脈が速くなったり、血圧低下などの全身症状がみられることがありますので、下痢が続く場合は「治療日誌」に記入し、医師、薬剤師または看護師にご相談ください。

口内炎・粘膜の炎症

口内炎は口の中の粘膜の炎症で、赤くなったりはれたり、痛みや出血を伴うことがあります。その他の粘膜にも炎症があらわれることがあります。

ご自身でできる工夫

日頃からの口の中のケアが大切です。

  • 歯磨き:やわらかい歯ブラシで1日2~4 回、歯や歯ぐき、舌をやさしくブラッシングしてください。歯間ブラシも使用しましょう。
  • うがい:1日4回以上、水または食塩水でうがいをしましょう。
  • タバコやアルコールは控えるようにしてください。

口内炎ができたときは

  • 歯磨き剤の使用を控えるか、低刺激性の歯磨き剤を使いましょう。
  • 水やうがい薬で口をすすいで清潔にし、潤いを保つようにしましょう。
  • 口の中を刺激しないように、食べ物はやわらかく、酸味やスパイスを控えた薄味とし、熱いものは控えましょう。
フリュザクラ服用後に口内炎ができたときは低刺激の歯磨き粉を使用する

痛みが強い場合は、痛み止めを使用することがあります。
「治療日誌」に記入し、医師、薬剤師または看護師にご相談ください。

蛋白尿

腎臓のはたらきのひとつに、血液中の老廃物をろ過して尿として排泄する機能があります。このろ過機能が低下すると、通常はろ過されることがないタンパク質が尿にもれ出てくることがあります。この現象を蛋白尿といいます。
尿に蛋白が多く含まれていると、尿が泡立つことがあります。
尿に蛋白がたくさん出てしまい、血液中の蛋白が減ってしまうと、ネフローゼ症候群という状態になります。ネフローゼ症候群になると、体の中に余分な水分がたまり、下記のような症状があらわれることがあります。

  • 尿が泡立つ
  • 尿の量が少なくなる
  • 足がむくむ
  • 体重が増える
  • 体がだるい
  • 息苦しい

ご自身でできる工夫

日頃から体重を測定したり、尿の状態や足のむくみなどを観察するようにしましょう。

フリュザクラ服用後に蛋白尿かどうかを確認するために足のむくみを観察する様子

上記の症状があらわれたら、「治療日誌」に記入し、 医師、薬剤師または看護師にご相談ください。

食欲低下

がんそのものや心理的な影響など、食欲がなくなる原因はさまざまですが、おくすりの副作用が原因の可能性もあります。

ご自身でできる工夫

  • 冷たいもの、喉越しのよいもの、果物といった酸味のあるものなど、自分なりに食べやすいものをみつけましょう。
  • 少量ずつ、数回に分けて食べましょう。
  • 食べたくなったらいつでも食べられるように、簡単に調理できるもの、市販品や冷凍食品などを常備しておくと便利です。
  • 楽な姿勢で、リラックスして食べましょう。

食欲がないときは

無理して食事をする必要はありません。栄養や量、規則正しさにこだわらず、好きなもの、食べられるものを探して、少しずつ数回に分けて食べるようにしましょう。

フリュザクラ服用時に食欲がないときの食事の例

栄養状態に不安があったり、体重が減ってくるような場合は、「治療日誌」に記入し、医師、看護師または栄養士にご相談ください。

無力症

疲れやだるさなどは、病気による身体的・心理的ストレスに加え、おくすりの副作用によってもあらわれることがあります。

疲れやだるさなどを感じるときは

無理をせず、心身を休ませることを一番に考えてください。しなければならない家事や作業などは、疲れを感じることが少ない時間帯に、優先順位の高いものから行うことをおすすめします。
また、ご自身に合った方法をみつけて、心身をリラックスさせることも大切です。

フリュザクラ服用時に疲れやだるさを感じたので、無理をせず心身をリラックスさせている高齢女性

疲れているときは、自動車の運転などを避けるなど、無理せず十分に注意してください。

上記の症状があらわれたら、「治療日誌」に記入し、 医師、薬剤師または看護師にご相談ください。

甲状腺機能低下症こうじょうせんきのうていかしょう

体の新陳代謝(エネルギーの代謝)を活発にする甲状腺ホルモンが低下した状態を甲状腺機能低下症といいます。エネルギーの代謝が悪くなることで、下記のような症状があらわれることがあります。

  • 首の前面のはれ
  • 物覚えが悪い
  • 疲れやすい
  • 寒がり
  • 動悸
  • いつも眠たい
  • かすれ声
  • 便秘
  • まぶたがはれぼったい
  • 動作がおそい
  • 体重の増減

ご自身でできる工夫

症状がわかりにくいので、小さな変化でも気になることがあれば医師にご相談ください。

上記の症状があらわれたら、「治療日誌」に記入し、 医師、薬剤師または看護師にご相談ください。

発声障害

発声障害とは、声帯の異常によって、声が出しづらくなったり声の質が変化した状態をいいます。下記のような症状があらわれることがあります。

  • 声が出しづらい
  • 声が変わったと感じる

ご自身でできる工夫

喉の負担になるような話し方や、空気の悪い場所は避けるようにしましょう。

上記の症状があらわれたら、「治療日誌」に記入し、 医師、薬剤師または看護師にご相談ください。

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このページでは、フリュザクラのその他のよくみられる副作用についてご説明します。