ゴーシェ病の疫学
ゴーシェ病の疫学
監修:大阪市立大学大学院医学研究科発達小児医学 田中あけみ先生 濱崎考史先生
- 日本や世界では何人ぐらい患者さんがいるのでしょうか?
- 欧米では10万人に1人、日本では33万人に1人と推定されており、現在までに約150人の患者さんが診断されています*。
*ゴーシェ病 診断・治療ハンドブック編集委員会. ゴーシェ病 診断・治療ハンドブック 第2版. イーエヌメディックス. p5. 2016.
- ゴーシェ病になる可能性は誰にでもあるのでしょうか?
- 人間はそれぞれ約2万5000個の遺伝子をもっていて、すべての人は健康な人であっても、それぞれ病気を起こす遺伝子変異を約10個持っています*。ゴーシェ病を発病する遺伝子変異はいくつかが特定されており、両親がともにゴーシェ病の遺伝子変異を持つ(保因者)場合、あるいは片親がゴーシェ病で片親が保因者の場合に、子供がゴーシェ病になる可能性があります。しかし、ゴーシェ病の患者さんが保因者ではない人と結婚した場合、子供は全て保因者になりますが全く健康です。
*「難病情報センターホームページ(2024年2月現在)から引用」
- 1人目の子がゴーシェ病だったら、次の子もゴーシェ病になりますか?
- 次の子も必ずゴーシェ病になるわけではありません。両親がともにゴーシェ病の保因者の場合、ゴーシェ病になる確率は産まれてくる子供の4人に1人です。
2014年7月11日大阪市立大学大学院 医学系研究科 田中あけみ先生がご逝去されました。
ここに謹んでご冥福をお祈りすると共に、哀悼の意を表します。