肝細胞がんの治療法の選択
肝細胞がんに対する主な治療法には、肝切除、ラジオ波焼灼[しょうしゃく]療法、肝移植、肝動脈化学塞栓療法、薬物療法などがあります。
治療法は、がんの病期(ステージ)だけでなく、肝機能がどれくらい保たれているか(肝予備能)、肝臓以外の臓器への転移(肝外転移)、脈管への広がり(脈管侵襲)、がんの数(腫瘍数)やがんの大きさ(腫瘍径)を考慮した上で選択されます。
肝細胞がんの治療アルゴリズム
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- 治療法について、2段になっているものは上段が優先される。スラッシュはどちらも等しく推奨される。
- *1:肝切除の場合は肝障害度による評価を推奨
- *2:Child-Pugh分類Aのみ
- *3:患者年齢は65歳以下
- *4:遠隔転移や脈管侵襲なし、腫瘍径5cm以内かつ腫瘍数5個以内かつAFP 500ng/mL以下
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⽇本肝臓学会 編 「肝癌診療ガイドライン2021年版」 2021年, p76, ⾦原出版