再発又は難治性のCD30陽性皮膚T細胞リンパ腫治療でアドセトリスの投与を受ける患者さんへ
皮膚T細胞リンパ腫皮膚T細胞リンパ腫とは?
皮膚T細胞リンパ腫は、リンパ球が“がん化”して、主に皮膚でかたまり(
皮膚T細胞リンパ腫の症状は、初期には、皮膚が淡紅色や褐色にかわった部分(
皮膚T細胞リンパ腫で代表的な菌状息肉症 の進行経過
皮膚T細胞リンパ腫皮膚T細胞リンパ腫の診断
皮膚リンパ腫と診断されるまでには、皮膚症状、血液検査、組織検査、免疫学的検査など様々な検査が行われます。
「組織検査」では、皮膚の一部を切除して(「生検」といいます)顕微鏡で調べ、皮膚T細胞リンパ腫のタイプ(病型)を判定します。
「免疫学的検査」では、がん化しているリンパ球がT細胞であるか、B細胞であるか、あるいはNK細胞であるか、治療方針を決めるための参考としてCD3、CD4、CD8、CD20、CD30など、腫瘍細胞(がん細胞)のもつ抗原を調べます。
「画像検査」や「骨髄検査」では、病気の広がりの程度を調べます。
皮膚リンパ腫の検査
血液検査 | 白血球数、白血球分画、赤血球数、ヘモグロビン値、血小板数、LDH(乳酸脱水素酵素)、β2ミクログロブリン、sIL-2R(可溶性インターロイキン-2レセプター)、尿酸値など |
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組織検査 | 皮膚やリンパ節の一部を切除して、顕微鏡で調べます。 |
免疫学的検査 | 皮膚T細胞リンパ腫であるか、皮膚B細胞リンパ腫であるか、あるいは皮膚NK細胞リンパ腫であるかを調べます。治療法を決めるための参考として、CD3、CD4、CD8、CD20、CD30など、腫瘍細胞のもつ抗原を調べます。 |
画像検査 | X線検査、CT検査、超音波検査、PET検査など |
骨髄検査 | 骨髄液(もしくは、骨髄組織)を採取して、腫瘍細胞(がん細胞)の有無を調べます。 |
皮膚T細胞リンパ腫皮膚T細胞リンパ腫のタイプ(病型)
皮膚T細胞リンパ腫皮膚T細胞リンパ腫の病期(病気の広がり)
皮膚T細胞リンパ腫で約半数を占める菌状息肉症とセザリー症候群の病期分類としてTNMB分類があります。病期は以下の4つの要素を組み合わせて決められます。
T因子 | 皮膚病変の状態と範囲で分類 |
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N因子 | リンパ腫に侵されている病的なリンパ節はあるか、リンパ節の構造が保たれているか、破壊されているかで分類 |
M因子 | 別の臓器への転移はあるかで分類 |
B因子 | 異型リンパ球が血液中にあるかで分類 |
菌状息肉症・セザリ―症候群以外の皮膚T細胞リンパ腫は、皮膚病変の状態にかかわらず、皮膚病変の大きさや分布する範囲で分類されています。
皮膚T細胞リンパ腫皮膚T細胞リンパ腫の治療方法
皮膚T細胞リンパ腫の治療としては、「局所療法」と「全身療法」があります。
皮膚T細胞リンパ腫のタイプ(病型)や病期(病気の広がり)により、「局所療法」と「全身療法」を組み合わせて治療します。
皮膚T細胞リンパ腫の病変が皮膚のみの場合は、外用ステロイド、紫外線療法の局所療法を行います。
紫外線療法には、免疫反応やがん細胞の増殖を抑える効果があります。長波長の紫外線(
放射線療法は、皮膚T細胞リンパ腫の腫瘤に高エネルギーの放射線を照射し、がん細胞を消失させたり、腫瘤を小さくします。潰瘍性病変を抑える効果もあります。
がん化したリンパ球が血液や別の臓器にも認められる場合は、全身療法と局所療法を組み合わせて治療します。
※製品名:アドセトリス