小児リンパ腫の治療について
小児リンパ腫の治療方針
小児リンパ腫の多くは抗がん剤がよく効き、タイプ(病型)に沿った標準治療を選ぶことで、治る可能性が高まります。また同じ病型でもがんの広がり(病期)により最適な治療を選択する必要があります。
小児リンパ腫のタイプ(病型)
小児リンパ腫のタイプ(病型)によって治療が異なるため、同一治療を行う分類として、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫では、成熟B細胞性リンパ腫(バーキットリンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)、リンパ芽球性リンパ種、未分化大細胞リンパ腫の4タイプに分類されます。
がんの広がり(病期)
病期とは、がんがどれくらい広がっているかを示す言葉で、ステージともいいます。
ホジキンリンパ腫の病期分類は成人と同じ「修正アン・アーバー分類」が使われています。
小児の非ホジキンリンパ腫の病期分類を示すのは「マーフィ分類」が使われています。
国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センター(編):
がんの冊子 小児がんシリーズ リンパ腫 第4版. 2023: 9. より一部改変.
国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センター(編):
がんの冊子 小児がんシリーズ リンパ腫 第4版. 2023: 10. より一部改変.
小児リンパ腫の予後因子
小児リンパ腫の治りやすさは、同じタイプ(病型)であっても、悪性リンパ腫のある部位や広がり方などによって異なります。患者さんのリスク別にグループ分けをして、これまでの治療で効果の高かった治療を行います。
・国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センター(編):がんの冊子 小児がんシリーズ リンパ腫 第4版. 2023: 9-11.
・一般社団法人日本小児血液・がん学会(編):小児白血病・リンパ腫診療ガイドライン 2016年版. 金原出版. 2016: 85-87.
・日本血液学会, 日本リンパ網内系学会(編):造血器腫瘍取扱い規約 第1版. 金原出版. 2010: 150-159.
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