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非ホジキンリンパ腫の特徴

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非ホジキンリンパ腫の特徴

日本人の悪性リンパ腫の90%以上を占めるのが、非ホジキンリンパ腫です。腫瘍細胞の形態、”がん”化しているリンパ球の種類や進行のスピード、染色体異常遺伝子異常があるかどうかにより、たくさんのタイプに分類されます。
原因はわかっていませんが、加齢、放射線、慢性炎症などの要因により、染色体や遺伝子に異常が起こるのが、発症の原因ではないかと考えられています。

非ホジキンリンパ腫の細胞

非ホジキンリンパ腫の分類

リンパ球はB細胞(Bリンパ球)、T細胞(Tリンパ球)、NK(ナチュラルキラー)細胞に分類されます。
非ホジキンリンパ腫では、“がん”化しているリンパ球の種類によってB細胞リンパ腫、T細胞リンパ腫、NK細胞腫瘍に病型分類することもできます。

進行のスピードや症状の激しさにより3つのタイプに分けられます。

① ゆっくり進行するタイプ

ろ胞性リンパ腫、MALTリンパ腫など

自覚症状があらわれにくいため、かなり病変が大きくなってから病院を受診して診断されることがあります。一方、進行はゆっくりですが、治癒が難しいことがあります。
② 活動性の強いタイプ

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、末梢性T細胞リンパ腫・非特定型、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫、未分化大細胞リンパ腫、節外性NK・T細胞リンパ腫(鼻型)など

比較的進行が速いため、早期治療が重要です。
③ 最も激しいタイプ

バーキットリンパ腫、リンパ芽球性リンパ腫、成人T細胞白血病リンパ腫など

治療しないと週単位で進行するため、急いで治療を開始する必要があります。
参考文献:

・永井正:図解でわかる白血病・悪性リンパ腫・多発性骨髄腫. 法研. 2016: 180-207.

染色体異常細胞の核の中にある遺伝情報を担う物質が染色体で、ヒトは22対44本の常染色体と1対2本の性染色体をもっています。染色体の数や形に異常が起こることを染色体異常といいます。白血病や悪性リンパ腫などは、血液細胞の染色体に異常が起こるもので、この病気が遺伝することはありません。

遺伝子異常染色体の一本一本に二重らせん構造になったDNAが巻き付き、DNAの一部分に遺伝情報が書かれた遺伝子があります。遺伝子は内外のストレスや突然変異で、毎日何千カ所も傷ついています。このようにして遺伝子が傷つくことを遺伝子異常といいます。正常な細胞には遺伝子の傷を修復する機能がありますが、遺伝子異常が同じ細胞で何回も積み重なると、がんが発生します。

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