てんかん重積状態とは?
「てんかん重積状態」とは、てんかん発作・けいれん発作(以降、「発作」とする)が5分以上続いたり、短い発作が意識の戻らないうちに繰り返し起こる状態をいいます。
発作は、多くの場合1~2分で止まりますが、5分以上続くと自然に止まりにくくなり、30分以上続くと脳に重い障害を残す可能性が高くなり、ときに命にかかわることもあります。
てんかん重積状態の
発作を止めるためのお薬とは?
発作を止めるためには、「抗けいれん剤」という種類のお薬が使われます。
それぞれのお薬は、脳の興奮に対して「興奮系」または「抑制系」の神経伝達のはたらきを調整することで、脳の過剰な興奮を抑えます。
てんかん重積状態に使われる
可能性のある主な抗けいれん薬
- ベンゾジア
ゼピン系薬 - GABAといわれる「抑制系」の神経伝達物質のはたらきを強化し、脳の過剰な興奮を抑えます。
- バルビツール
酸系薬 - ベンゾジアゼピン系薬と同様にGABAのはたらきを強化し、脳の過剰な興奮を抑えます。
- ヒダントイン
系薬 - 「興奮系」の脳の電気信号を抑制し、脳の神経細胞の興奮を抑えます。