植物のご紹介

ハトムギ

ハトムギ

Coix lacryma-jobi L. var. ma-yuen (Roman.) Stapf イネ科(Poaceae)
(局方)Coix lacryma-jobi L. var. ma-yuen Stapf イネ科(Gramineae)
生薬名:ヨクイニン(薏苡仁)  薬用部位:種子
中国、インドシナ地方に分布する一年草で、草丈1~1.5mになります。日本には享保年間に渡来し、全国各地で栽培されています。生薬「ヨクイニン」は本種の種皮を除いた種子で、コイキセノリド(脂肪油、脂肪酸)などの成分を含み、滋養強壮、いぼとり、抗肌荒れなどの作用があります。 一般用漢方製剤294処方のうち、薏苡仁湯(よくいにんとう)など5処方に配合されています。また、大和本草(貝原益軒、1708年:江戸中期)には、いぼとり、母乳を増すなどの薬効が紹介されています。

7月に穂状花序を形成し、数個の花を下垂させます。

本種の和名は、ハトが果実を好んで食べることに由来します。

近縁種のジュズダマ(Coix lacryma-jobi L.)は、多年草で熱帯アジアに分布します。