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Chrysanthemum morifolium Ramat. キク科(Asteraceae)
(局方)キク科(Compositae)
生薬名:キクカ(菊花) 薬用部位:頭花
日本、中国などが原産の多年草で、草丈50~140cmになります。栽培化が進んでいるためはっきりとした野生種は存在しません。わが国では古くより栽培されており、皇室の紋章として用いられる馴染み深い植物で、サクラとともに日本の国花とされています。生薬「キクカ」は本種の頭花で、ルテオリン(フラボノイド)などの成分を含み、解熱、解毒、消炎などの作用があります。一般用漢方製剤294処方のうち、釣藤散(ちょうとうさん)など5処方に配合されています。東北地方などでは花弁に苦みが少ない食用菊が栽培され、茹でてお浸し、酢の物などに用いられます。
栽培品種の‘杭菊(コウギク) ’は9~11月頃に花を咲かせます。
同属のシマカンギク(D. indicum Des Moulins)(局方C.indicum Linné)も生薬「キクカ」の基原植物です。
食用の栽培品種‘もってのほか’