Crocus sativus L. アヤメ科(Iridaceae)
生薬名:サフラン 薬用部位:柱頭
ヨーロッパ南部原産と考えられている球根植物です。10~11月に直径3cmほどの淡紫色の花を咲かせます。生薬「サフラン」は本種の柱頭で、クロシンなどの成分を含み、鎮静、鎮痛、通経などの作用があります。一般用漢方製剤には配合されていません。主に更年期障害、月経困難などの改善を期待して婦人薬などに配合されています。日本には江戸時代に伝わり、現在では国内生産量の8割以上が大分県竹田市で生産されています。また独特の甘い香りと水に溶かした時の鮮やかな黄色から、香辛料や天然着色料としてサフランライス、パエリア、ブイヤベースなどの料理にも使われます。
生薬「サフラン」は、100~150輪の花から約1gしか採取することができません。
スペイン料理のパエリアの色や風味付けに欠かすことができません。
名前が似るイヌサフラン(Colchicum autumnale L.)は有毒植物ですので、取り扱いには注意が必要です。