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Silybum marianum (L.) Gaertn. キク科(Asteraceae)
地中海沿岸の南ヨーロッパ、北アフリカ、アジアに分布する一または二年草で、葉には強いトゲがあり、草丈が1m以上になります。5~6月に直径5cmほどのすみれ色がかった紫色の花を咲かせます。全草には食欲増進や消化促進作用があり、若い芽をサラダに、炒った果実をコーヒーの代用になど、幅広く利用されています。また、種子に含まれるフラボノイド複合体であるシリマリンには肝機能の改善、解毒作用、抗酸化作用があることから、肝臓を守るサプリメントとして、近年、アルコールを多く摂取される方を中心に人気が高まっています。本種は別名マリアアザミとも呼ばれ、聖母マリアに因んだ名が付けられるほど、古来から人々に愛用されています。
別名マリアアザミの由来には、聖母マリアの母乳がアザミの葉の上にこぼれ落ち、美しい大理石模様ができたことによるという説を含め、諸説あります。
近縁のアーティチョーク(Cynara scolymus L.)の葉に含まれるシナリンにもオオアザミ同様の肝機能改善作用があります。