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Symphytum officinale L. ムラサキ科(Boraginaceae)
ヨーロッパ、小アジア、西シベリアに分布する多年草で、草丈は高さ50~100cmになります。葉柄の基部から茎にかけてヒレ状の翼(よく)が形成され、この特徴が和名の由来になっています。花は5~7月に淡い紅紫色をした鐘形の五弁花が下向きに咲きます。葉や根に含まれるアラントインには細胞増殖作用や消炎作用があり、古くから外用的に傷や骨の治癒に用いられてきました。また、欧米ではコンフリーと呼ばれ、ビタミンB類、ミネラル類を多く含むため、貧血予防や強壮を目的として摂取されてきました。しかしながら、近年、本種の摂取により肝障害などの健康被害を生じる恐れがあるため、摂取を控える旨の通知が厚生労働省より出されています。
和名のヒレハリソウの由来となるヒレ状の翼(よく)が葉柄の基部に見られます。
芽吹き時の葉がジギタリス(Digitalis purpurea L. )に似ているので注意が必要です。