植物のご紹介

オリーブ

オリーブ

Olea europaea L. モクセイ科(Oleaceae)
地中海沿岸地域に分布する常緑樹で、高さ3~10mになります。主に分布域およびアメリカ西海岸などの地域で栽培されています。本種は1本では結実しにくい(自家不和合性)品種が多いため、2品種以上を隣接して植栽したほうが結実数が増加します。日本には江戸時代に渡来し、その後、明治時代に温暖で雨が少ない香川県の小豆島で苗木の栽培に成功しました。熟した果実の果肉を絞って得た油は「オリーブオイル」と呼ばれ、オレイン酸のグリセリドのほか、リノレイン、パルミチンなどが含まれ、皮膚の保護、日焼け炎症の防止、注射薬の溶剤、軟膏基剤として用いられます。果実は油以外に塩蔵品(ピクルス)としても利用されています。また地球の繁栄や平和のシンボルとして、国連旗にも本種の枝葉がデザインされています。

5~6月にやや黄色味を帯びた小さな花が開花します。

対生する葉の裏面には細毛が密生するため、銀白色に見えます。

採果後、直ちに果肉のみから一番搾りしたものがバージンオイルと呼ばれ、最高級品とされています。