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Rosa rugosa Thunb. バラ科(Rosaceae)
東アジアの温帯、亜寒帯に広く分布し、日本では本州の茨城県以北の太平洋側および鳥取県以北の日本海側の海岸の砂地で見られます。樹高1~1.5mの落葉低木で、6~8月の間に紫紅色の花が繰り返し開花します。花弁には精油成分のゲラニオールなどを含み、通経、止瀉作用があるといわれており、果実はビタミンCを非常に多く含み、ローズヒップとして食用にもなります。また、タンニンを含む根は、染料として鳶色(暗い黄みの赤)に染める「秋田八丈」に利用されます。
和名は、果実の形から梨に例えられ、「浜に生える梨」から「浜梨」が転じてハマナスとなったといわれています。
白花で八重咲きの品種もあります。一重咲きと同様、花弁に芳香があり、香水の原料として利用されます。
中国の山東省、江蘇省、浙江省などに分布するマイカイ(R. maikwai H.H.ara)は、本種の近縁種です。