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Valeriana officinalis L. スイカズラ科(Caprifoliaceae)
ヨーロッパの湿った荒地に分布する多年草で、高さは1mを超えます。開花期は6~8月で、白色からピンク色の香りのよい小花が集まって花序を形成します。乾燥した根および根茎は、バレポトリエイトなどの種々の精油成分を含み、鎮静作用が期待されます。不眠に対しても、一部で有効性が示唆されており、ドイツやスイスでの研究では深い睡眠を促し、血圧を下げるといった報告があります。ただし、長期にわたってサプリメントとして使用する場合には注意が必要です。
英名およびハーブ名は、バレリアン(Valerian)といい、使用部位には、強い特異な臭いがあります。
日本に自生するカノコソウ(V. fauriei Briq.)は、本種と比較して草丈や根茎がやや小型で、異なる精油成分を含みます。
和名は、花と蕾の色や雰囲気が鹿の子絞りに似ていることに由来します。