植物のご紹介

トウシキミ

トウシキミ

Illicium verum Hook.f. マツブサ科(Schisandraceae)
生薬名:ダイウイキョウ(大茴香)   薬用部位:果実
北ベトナムから中国広西省の国境地域に分布する常緑高木で、広東、福建省などでも栽培されています。別名「ダイウイキョウ(大茴香)」とも呼ばれます。芳香性健胃薬として用いられ、抗菌作用もあります。大部分は中国料理に消費されます。最近では、本種に含まれるシキミ酸がインフルエンザ治療薬「オセルタミビルリン酸塩」の製造原料(リード化合物)となったことで注目を集めました。 

未熟な果実を乾燥させたものが「八角」(スターアニス)で、独特の香りがあります。

高さは10~14mに達し、2~3月、10~11月頃に開花します。濃赤花もあります。

近縁種には日本に自生するシキミ(I. anisatum L.) があります。こちらは有毒です。