Asparagus cochinchinensis (Lour.) Merr. var. lucidus (Lindl.) Hatus. キジカクシ科(Asparagaceae)
(局方)Asparagus cochinchinensis Merrill ユリ科(Liliaceae)
生薬名:テンモンドウ(天門冬) 薬用部位:根
日本、台湾、中国、朝鮮半島の海岸に分布するつる性の多年草です。草丈は100~150cmになり、5~6月に開花します。生薬「テンモンドウ」は本種のコルク化した外層の大部分を除いた根を、湯通し又は蒸したもので、アスパラギン(アミノ酸)などの成分を含み、滋養、強壮、緩和、止渇などの作用があります。一般用漢方製剤294処方のうち、清肺湯(せいはいとう)、滋陰降火湯(じいんこうかとう)など3処方に配合されています。
茎には棘(とげ)が生えており、これを他の植物に絡ませながらつる状に伸びていきます。
生薬「テンモンドウ」は、特異なにおいがあり、味は初め甘く、後わずかに苦いです。
同属には、食用のアスパラガス(A. officinalis L.)が含まれます。