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Saururus chinensis (Lour.) Baill. ドクダミ科(Saururaceae)
生薬名:サンパクソウ(三白草) 薬用部位:全草
中国、朝鮮半島、日本の本州以南に分布する多年草で、湿地や水辺に自生しています。草丈は80~100cmになり、7月頃に開花します。ちょうどこの頃が七十二候のひとつである半夏生(夏至から11日目)にあたることや開花期に最上部の葉の大部分が白く変色することから、半化粧が転じて和名が付いたとされています。生薬「サンパクソウ」は本種の全草で、メチル-n-ノニルケトン(精油)などの成分を含み、清熱、消炎、解毒などの作用があります。
増殖は根茎の株分けで行いますが、繁殖力が旺盛なので雑草化に注意が必要です。
生薬「サンパクソウ」には精油成分が含まれ、ドクダミ様のやや不快な臭いがします。
北アメリカに分布する同属のS. cernuus L.は、開花期に葉が白く変色しません。