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Rubia tinctorum L. アカネ科(Rubiaceae)
地中海沿岸の南ヨーロッパや西アジアに分布するつる性の多年草で、7~9月に淡黄色の小さな花を着けます。草丈は50~100cmで、6枚の葉が輪生することから、別名に「ムツバアカネ」という名があります。根にはアントラキノン配糖体(キノン類)などを含み、利胆、強壮、利尿作用などがあるといわれています。また褐色の根皮をむくと、中は赤く、紀元前2500年ごろには赤色の染料としてアイ(Persicaria tinctoria H.Gross)とともに知られていました。属名の「Rubia」はラテン語で「赤」を意味し、本種の根から赤色色素が採れることに由来します。
本種の根から採取した色素がアカネ色素として染料に利用されます。
6枚の葉のうちの2枚が本来の葉で、残りの4枚は托葉(たくよう)です。
日本に分布するアカネ(R. cordifolia H.Hara)の根は茜根(せいこん)や茜草根(せいそうこん)といい、止血、強壮、通経作用があるといわれています。