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Erythronium japonicum Decne. ユリ科(Liliaceae)
本州中部以北の山地に自生する多年草で、日当たりの良い落葉樹の下に生育しています。3~4月頃に2枚の葉を展開して淡紫色の愛らしい花をつけます。種子には蟻が好むエライオソームという付属体があり、幼虫の餌として利用され、不要になった種子はその場所で発芽します。落葉樹の葉が開く5~6月頃には、鱗茎を更新して休眠に入ります。このような習性を示すものは『春植物』と呼ばれます。
花弁は反り返り、その中心にある斑紋は、花粉を運んでくれる昆虫達の目印と考えられています。
春先に気温が低いと花弁が反り返りません。
かつてはカタクリの鱗茎が片栗粉の原料でしたが、現在市販されているものはジャガイモまたはサツマイモから作られています。