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Paeonia suffruticosa Andrews ボタン科(Paeoniaceae)
生薬名:ボタンピ(牡丹皮) 薬用部位:根皮
中国西北部に分布する落葉低木です。日本へは平安時代に中国から渡来し、薬用として栽培されるようになりました。草丈50~100cmになり、4~5月に花を咲かせます。生薬「ボタンピ」は本種の根皮で、ペオノールなどの成分を含み、駆瘀血、抗菌などの作用があります。一般用漢方製剤294処方のうち、加味逍遙散(かみしょうようさん)、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)など20処方に配合されています。
下腹部の腫れや痛みで座り込んでしまう症状を改善することから、「座れば牡丹・・・」と言われたとの説があります。
ボタンは、シャクヤクを台木にして接木繁殖します。
ボタンピは心を抜き取った根なので中空状になります。