植物のご紹介

ニホンカボチャ

ニホンカボチャ

Cucurbita moschata (Duchesne ex Lam.) Duchesne ウリ科(Cucurbitaceae)
トウナスはカボチャ全般(狭義には東洋カボチャ)の別名ですが、古来より京都洛東の鹿ケ谷(シシガダニ)地区で伝統的に栽培されてきた品種を特に「鹿ケ谷南京」あるいは「西京カボチャ」と呼びます。現在は品種保存程度に京都市北部の市原、鷹が峰などで細々と栽培が続けられています。ヒョウタン形をしたカボチャの下の部分が特に美味しく、果肉が硬くて煮崩れしない特徴があり、小振りのものが懐石料理用の器としても利用されています。7月25日に鹿ケ谷安楽時で行われる「かぼちゃ供養」には250年もの歴史がありますが、このトウナスが用いられるようになったのは170年前からのことだそうです。京都のほかにも金沢をはじめとする各地で地域限定の品種が数多くあります。種子や果実に駆虫・消炎作用があります。

トウナス(カボチャ)の雄花。

鹿ケ谷南瓜の果実はひょうたん型。

金沢特産の打木赤皮甘栗南瓜は西洋カボチャ(C. maxima)。