Strophanthus hispidus DC. キョウチクトウ科(Apocynaceae)
アフリカに分布するつる性植物で高さ数メートルにもなることから、特定の植物園でしか見られません。この属の種子は古くから矢毒として用いられてきました。Strophanthusは、「ねじれたヒモ」と「花」の二つの言葉から命名されています。本種の他、S. gratus Baill.などが有名で、これらの種子に含まれているG-ストロファンチンは強心剤として優れた効果を示します。この成分は、極めて早く排泄(はいせつ)されるため、薬用成分が体内に蓄積する心配はありませんが、長期にわたる投与は避けられていました。アフリカ地域では本種を、北半球地域ではアコニツム・ナペルス(Aconitium napellus L.)や、アコニツム・フェロックス(Aconitium ferox Wall. ex Ser.)を、アジア地域ではアンチアリス・トキシカリア(Antiaris toxicaria Lesch.)を、南米ではコンドロデンドロン・トメントスムChondrodendron tomentosum Ruiz et Pavon)や、ストリキノス・トキシフェラStrychinos toxifera L.)などが使われていました。
ヒスピーダスの花色は淡黄色で、花弁の先端は長く尾状にねじれます。
ヒスピーダスの果実は牛角状で対生する2個の袋果からなります。
この仲間の種子は羽毛状の長い毛を房状につける。