Zingiber officinale (Willd.) Roscoe ショウガ科(Zingiberaceae)
(局方)Zingiber officinale Roscoe
生薬名:カンキョウ(乾姜)・ショウキョウ(生姜) 薬用部位:根茎
熱帯アジアに分布する多年草で、草丈30~50cmになります。土の中で横に多肉質の根茎を伸長します。生薬「カンキョウ」は本種の根茎を湯通し又は蒸したもので、ジンゲロールなどの成分を含み、解熱、鎮痛、鎮咳、抗炎症などの作用があります。一般用漢方製剤294処方のうち、大建中湯(だいけんちゅうとう)、半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)など31処方に配合されています。生薬「ショウキョウ」は本種の根茎で、ジンギベリン(精油)などの成分を含み、健胃などの作用があります。一般用漢方製剤294処方のうち、葛根湯(かっこんとう)、香蘇散(こうそさん)など114処方に配合されています。日本でいう「ショウキョウ(生姜)」は中国の「カンキョウ(乾姜)」を指すので注意が必要です。
冬季に温室で栽培すると開花がみられます。
変種のオオショウガ(var. macrorhizomum Makino)は主に食材として利用されます。
ショウキョウよりもカンキョウの方が体を温める作用が強いとされています(左:カンキョウ、右:ショウキョウ)。