ADHD(注意欠如・多動症)とは、「脳機能の発達の遅れ・かたより」である発達障害の一つで、ADHDの子どもには、親の育て方や本人の努力とは無関係に、しばしば年齢に不釣り合いな行動(不注意あるいは多動・衝動)がみられます。
ここにはADHDの子どもにみられる代表的な「不注意」についての行動や事象の一部を記載しています。しかし、ADHDに現れる行動や事象はさまざまで、ADHDでもこれらの全てがみられるわけではありません。また、これらの行動や事象がみられる子どもが全てADHDであるというわけでもありません。
「不注意」について
日常の活動に悪影響があるほどに、物事を忘れる、物をなくす、集中が続かないなどの行動や事象が持続的に現れることがあります。
忘れ物やなくし物が多い
学校に持っていく物、家に持ち帰る物を忘れてしまう。宿題や約束をしばしば忘れてしまう。物を置いた場所を忘れてしまう。
整理整頓が苦手
整理整頓ができず、部屋がいつも散らかっている。
物を探すときは全部ひっくり返してしまう。片付けも途中で止めてしまうので、部屋が散らかったままになっている。
やり遂げることが苦手
飽きっぽく、一つのことに集中できない。
宿題などを始めてもすぐに集中できなくなり、違うことを始めてしまう。
順序を立てることが苦手
計画を立てたり、段取りよく行動することができない。時間割どおりに、学校へ行く準備ができない。
- 監修:一般社団法人 日本発達障害ネットワーク 理事長 市川 宏伸 先生