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- 放射線療法
1.放射線療法とはどのような治療?
放射線療法とは、高いエネルギーのX線(放射線)をがん細胞に狙いを定めて照射し、がん細胞の遺伝子に傷をつけて増殖を抑えたり、破壊する治療です。主に、手術後、手術で取り残した可能性のあるがん細胞を死滅させるために行います。また、がんが大きくて手術ができない場合に、がんを小さくする目的で行うこともあります。
このほか、手術部の再発やリンパ節再発、骨や脳転移の治療にも用いられます。正常な細胞に過剰な影響を与えないために、過去に乳房やその周辺に放射線療法を受けたことのある人に対しては、同じ側の乳房に放射線を当てることができません。また、妊娠中の人も放射線療法は避けます。
- 手術前:がんを小さくして、手術を行えるようにする。
- 手術後:再発を防ぐ。
胸壁・リンパ節に対して放射線療法
- 転移時:転移に伴う症状をやわらげる。
2.放射線療法の副作用
放射線療法の副作用は、主に照射部位に現れます。放射線療法を行っている期間中や、終了直後に現れる「急性障害」と、放射線療法終了6カ月~数年後に現れる「晩期障害」に分けられます。急性障害は、日焼けの症状と似た症状が現れますが、いずれも治療が終われば1~3カ月以内に消失します。また、倦怠感や食欲低下が現れることもあります。
一方、晩期障害は、照射部位の皮膚の色調変化・萎縮、皮下組織の硬化、乳腺組織の萎縮などが主なもので、重篤な障害が起こることはほとんどありません。
- 皮膚が赤くなる
- 皮膚がほてる
- 皮膚がヒリヒリする
- 皮膚がカサカサする
- ジクジクして水ぶくれができる
- 皮膚の色調変化・萎縮
- 皮下組織の硬化
- 乳腺組織の萎縮