乳がんのがん細胞は、最初のうちは乳管や小葉の中にとどまっていますが(非浸潤がん)、がんが進行するとがん細胞 は、周囲にある健康な組織に入り込んで破壊するようになります(浸潤がん)。
さらに進行すると、がん細胞がリンパ管や血管に入り、わきの下のリンパ節(腋窩(えきか)リンパ節)、 肺、肝臓、骨などに転移します。
乳がんの代表的な症状として、乳房に「しこり」ができます。普通、痛みはありません。「しこり」の大きさが2cm までは早期ですが、この時期でも皮膚にえくぼが出ることがあります。
また、「しこり」を触れない早期のがんが、乳頭からの分泌(一側、単孔が多い)、乳頭 のただれ(この場合はパジェット病という特殊な乳がん)でみつかることがあります。
ある程度進行したがんの場合、「しこり」の上の皮膚や乳頭に陥凹(かんおう)ができ、さらに進行すると皮膚のはれや潰瘍ができます。