武田薬品工業株式会社

PID患者さんとご家族へのインタビューへ

医療関係者とのコミュニケーション
必要なときにはセカンドオピニオンを受ける

自ら正しい知識を身につけ、主治医に要望を臆さず伝えてきたところ、適切な治療を受けられ、病状が安定するようになりました。

Hさん(40歳代)

原発性免疫不全症(PID)の病型は、分類不能型免疫不全症(CVID)

必要なときにはセカンドオピニオンを受ける

医師はそれぞれが考えをもって治療されているので、ときに他の医師の意見を受け入れないケースもあると思います。私が専門医のセカンドオピニオンを伝えた最初の主治医からは、お辞めになるまでほとんど口を利いてもらえなくなりました。その主治医には20年くらい診ていただき、関係も良好だったのですが、セカンドオピニオンにはかなり抵抗があったのかもしれません。しかし、結果として正しい治療を受けられ、病状も安定するようになったので、私はセカンドオピニオンを受けることは大切だと思っています。

諦めずに要望はしっかりと伝える

私の場合は、診断後もしばらく適切な治療を受けられず、特に下痢の症状に数年間、苦しみました。治療法が変わったきっかけは、病気のことを書いていた私のブログを読んだPIDつばさの会の設立メンバーの方からの連絡でした。その方が専門医を紹介してくださったり、PIDつばさの会の別の専門医にも相談したりして、今は病状が安定しています。
今の新しい主治医にはガイドラインを見せて、希望するIgGの補充量を相談し、適切にIgGを補充してもらえています。成人を診る専門医ではない医師にとって、疾患やガイドラインの内容、専門医の所在、そういった情報がまだ十分に認知されていないのだと思います。私は患者団体に属することで、正しい知識を身につけ、負けずに医療関係者とコミュニケーションする力を得てきました。まずは自分が知識をもって納得のいく治療が得られるようコミュニケーションを継続していく必要があるのだと思っています。

出典:「保田晋助 他.分類不能型免疫不全症の移行支援ガイド. 594-597.厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患等政策研究事業 原発性免疫不全症候群の診療ガイドライン改訂、診療提供体制・移行医療体制構築、データベースの確立に関する研究.森尾友宏. 2021年度 その他資料」(厚生労働科学研究成果データベース)(https://mhlw-grants.niph.go.jp/system/files/report_pdf/202199006A-sonota1_9.pdf)(2023年11月2日に利用)