臓器移植知る

臓器提供について

臓器提供者について1,2)

臓器移植を行うためには、善意による臓器の提供が不可欠です。

臓器移植では、臓器を提供する人を「ドナー」といいます。
臓器移植は、死亡されたドナーから臓器を提供していただく「死体臓器移植」と、生きている健康なドナーから臓器を提供していただく「生体臓器移植」に分かれます。
死体臓器移植のドナーが臓器を提供する場合には、死亡された本人の生前の意思表示と家族の承諾(本人の意思が不明で生前に拒否の意思がない場合は家族の承諾のみ)が必要となります。
生体臓器移植のドナーは、原則的に親族に限定されます(「臓器提供の種類」参照)。

臓器提供の意思表示について1,2)

死後に臓器を提供したいと思ったとき、意思を書面などで表示しておくことが大切です。また、万が一に備え、ご家族間でその意思を共有しておくことも重要です。
臓器提供の意思を示す場合、健康保険証・運転免許証、マイナンバーカード、臓器提供意思表示カード(図)の意思表示欄に記入するという方法があります。
そのほか、JOT※1のホームページから、インターネットによる意思登録をする方法もあります。

これらのカードへの記入やインターネットによる登録では、「臓器を提供する」という意思だけではなく、「臓器を提供しない」という意思も表示できるようになっています。
「臓器を提供する」という意思表示は、民法上の遺言可能年齢である15歳以上が有効ですが、「臓器を提供しない」という意思表示は、何歳からでも有効です。
また、意思表示は、何度でも変更することができます。

図. 臓器提供意思表示カード2)

図. 臓器提供意思表示カード

(公社)日本臓器移植ネットワーク. https://www.jotnw.or.jp(2024年5月1日アクセス)

  • 都道府県や市区町村役場窓口、一部の病院や協力企業・団体等に置かれています
  • JOT※1のホームページからも入手できます
  • 裏面に必要事項を記入し、携帯します
  • ※1JOT:日本臓器移植ネットワーク(Japan Organ Transplant Network)の略。死後に臓器を提供したいという人(ドナー)やその家族の意思を活かし、臓器の移植を希望する人(レシピエント)に最善の方法で臓器が贈られるように橋渡しをする日本で唯一の組織

出典

  • 1)一般社団法人 日本移植学会ホームページ_一般の方.http://www.asas.or.jp/jst/general/(2024年5月1日アクセス)
  • 2)公益社団法人 日本臓器移植ネットワークホームページ.https://www.jotnw.or.jp(2024年5月1日アクセス)

監修:石田 英樹先生 東京女子医科大学病院 移植管理科 泌尿器科 教授