臓器移植を知る
臓器移植は、死亡されたドナーから臓器提供を受けて移植を行う「死体臓器移植」と、生きている健康なドナーから臓器提供を受けて移植を行う「生体臓器移植」に分かれます。
日本国内で死体臓器移植を受けるには、JOT※1という組織に移植希望者として登録する必要があります。 移植希望者の登録は、臓器移植手術が行われる移植施設を通じて行います。 また、登録方法は移植を希望する臓器によって少し異なります。
ドナー候補者からの臓器提供がある場合、JOT※1に登録している移植希望者の中から、臓器ごとに決められた選択基準に基づき、レシピエント候補者が公平・公正に選ばれます。
レシピエント候補者の優先順位は、年齢、治療状況による緊急度、血液型、待機期間、搬送にかかる時間などによって決定します。
ドナーが生前に親族に対して臓器を優先的に提供するという意思表示をしている場合には、親族への提供が優先されます。
レシピエント候補者の選定後、第一候補者から順番に主治医のもとに連絡が入ります。
主治医は、レシピエント候補者である患者さんが移植可能な状況であるかを評価し、患者さんに臓器移植を受ける意思があるかを確認します。
移植を承諾したレシピエントは直ちに移植施設に入院し、ドナーから摘出された臓器が搬送されるのを待って移植手術が行われます。
通院している病院・クリニックや透析施設で、主治医の先生と移植について相談し、移植施設を紹介してもらいます。
移植施設で診察と検査を受け、臓器移植が必要か、臓器移植が可能であるかについて評価がされます。
その結果、臓器移植が必要で可能であると判定された場合には、レシピエントとして移植を受けることができます。
レシピエントとドナーは手術前より移植施設に入院し、移植手術当日を迎えます。
監修:石田 英樹先生 東京女子医科大学病院 移植管理科 泌尿器科 教授