保護者とのコミュニケーション

ADHDのある子どもの保護者への接し方ADHDのある子どもの保護者への接し方

※本コンテンツは、ADHD以外の発達障害と共通する内容が含まれています。

保護者と子どもの様子を共有し、対応を一緒に考えていくために、日々のコミュニケーションが重要になります。しかし時には、伝えづらいことや伝え方に迷うことも出てくるでしょう。保護者とのやり取りで大切なポイントを確認しましょう。

「よかったこと」を意識して

ADHDのある子どもの学校での様子については、保護者にマイナス面ばかりを伝えがちになってしまうかもしれません。そうなると保護者も「今日もまた悪い話を聞くのか」という気持ちになり、教師とコミュニケーションを取りたがらなくなることもあるでしょう。
保護者には、どんな小さなことでも子どもの成長やよい面を積極的に伝え、その後に気になることを伝えるなどの配慮をするとよいでしょう。「先生はうちの子のよいところもちゃんと見ていてくれる」という安心感にもつながるでしょう。

【例:連絡帳で学校の様子を伝える場合】
学校で起こったトラブルを連絡帳で伝えると、それはずっと残り、保護者は何度も目にすることになります。連絡帳を開くことさえ負担になることもあるので、「国語の授業で、手を挙げてしっかり発言できました」など、何か一つでもその子の「頑張ったこと」「よかったところ」を記入するようにしましょう。

学校が「できること」「できないこと」を明確に

保護者がどのようなことを希望しているか、まずしっかりと聞き取りをして、「学校に何ができるか」を検討しましょう。全ての要望に応えられないこともあるかもしれませんが、そのことを曖昧にすると、保護者は不信感を募らせてしまいます。学校が「できること」「できないこと」を伝え、できないことについては、「なぜできないか」を丁寧に説明しましょう。その上で、保護者とのよりよい関わりを一緒に考えていきたいものです。

チームワークを生かして

保護者と関わる中で、難しい対応を迫られることもあるでしょう。一人で抱え込むと、担任自身が追い詰められてしまうこともあるので、校内の特別支援教育コーディネーター(「特別支援教育コーディネーター」の詳細はコチラ)などとうまく連携しましょう。
保護者にとっても、担任ではない方が話をしやすい場合もあります。そういうときは特別支援教育コーディネーターや教頭・校長に対応してもらうなど役割分担をしたり、外部の機関(教育相談など)と連携したりしながら、学校内・外で密に情報交換し、支援に生かしていきましょう(「学校内・外の連携」の詳細は コチラ)。

監修:筑波大学人間系障害科学域 知的・発達・行動障害学分野 教授 柘植 雅義 先生

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