※本コンテンツは、ADHD以外の発達障害と共通する内容が含まれています。
ADHDのある子どもは、その特性から、場合によっては授業の混乱や友達とのトラブルなどを招くことがあります。しかし、それらは「わざと」行っているのではありません。本人自身もどうしたらよいかわからず「困っている」状況であることを理解しておきましょう。
また、ADHDの行動は努力で直せるものではありませんし、親の育て方のせいでもありません。「本人の努力が足らない」「親のしつけ不足」といった誤解は、本人や親御さんを追い詰めてしまいます。
教師がADHDのある子どもの行動の理由を正しく理解することが大切です。
ADHDのある子どもの行動やその理由はさまざまですが、以下に教室でみられる例のうちいくつかを紹介します。
● 思いついたまま行動する
授業中、友達の消しゴムなどを黙って使ってしまう
先生が質問している最中に、だしぬけに答えてしまう など
自分でもブレーキをかけることができずに突発的にやってしまう
前に注意されたことがあっても、そのことを忘れてしまう
相手を傷つけるつもりがなくても自分の感情や行動が抑えられない など
● 注意を払うことが難しい
上の空でぼーっとしており、話を聞けない
忘れ物やケアレスミスが多い など
気づくと話が終わっていることもあり、聞きなさいと言われても聞けない
忘れないようにと思っても忘れてしまい、どうしたらいいかわからない
うっかりやってしまう など
● じっとしていることが難しい
授業中でも教室内を歩き回る、おしゃべりをする
常に体が動いている など
じっとしていると、眠くなったり、イライラしたりしてしまう
同じ姿勢でいるのが疲れてしまう
自分で止めたくても止められない など