アラジール症候群とはアラジール症候群とは
アラジール症候群とは、遺伝性の病気で、食物の消化・吸収を助ける「胆汁」の通り道(胆管)がうまくつくられないことにより、肝臓の中に胆汁がたまってしまう病気です。主な症状としてかゆみ、肝臓や心臓など臓器の障害、血管の狭まりやこぶ(動脈瘤)、眼や骨などの異常があります。また、アラジール症候群の患者さんは幅広い額やとがった顎など、顔立ちに特徴があらわれることもあります。特徴的な顔立ちは幼児期からみられることがありますが、日本人ではこの特徴があらわれない場合もあります。
アラジール症候群は新生児期や乳児期から黄疸(肌や白眼が黄色くなる)や、母子健康手帳にはいっている便色カードを確認して色の薄い便からわかることが多く、世界では3万~5万人に1人1)がアラジール症候群と診断されており、日本では約200~300人2)の患者さんがいるとされています。
また、アラジール症候群は「小児慢性特定疾病」や「指定難病」に指定されています。
1)Kamath BM, et al. Alagille Syndrome: Pathogenesis and
Clinical Management. Springer, 2018.
2)厚生労働省. 297 アラジール症候群.(https://
www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000079293.html
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(2024年7月閲覧)