お役立ち情報お子さんがアラジール症候群・PFICと
診断された保護者の方へ
ご家族のこころとお子さんの生活について
アラジール症候群・PFICは患者さんが少ない難病です。ご自身やご家族が病気とわかったとき、病気に対する不安や悩み、それによるストレスなどを感じるかと思います。病気と付き合っていく上で、こころの問題にうまく対処できるようにストレスや不安について理解しておきましょう。また、アラジール症候群・PFICは遺伝する病気ですが、お子さんが病気になったのは自分のせいだと思わず、誰でも病気になる可能性があるということを知ることも重要です。
ストレスについて
難病とわかったときに感じるストレスにはさまざまなものがあります。ストレスと付き合うには、自分の感じるストレスについて理解することが大切です。患者さんが感じるストレスは主に2つあります。
①病気のイメージからくるストレス
- 入院や手術が必要かもしれない
- 体が自由に動かせなくなったりするかもしれない
②社会的不安に対するストレス
- ふつうの日常生活が送れないかもしれない
- 学校に通ったり仕事をしたりといった社会活動が難しいかもしれない
- 病気であることで他人の目が気になってしまう
病気による不安や孤独感
アラジール症候群・PFICは、患者さんが少なく、進行性である難病です。そのため不安や孤独感を感じることがあるかと思います。難病を理解してほしい気持ちがある一方で、「難病でない人にはこの不安がわかるわけがない」と思ってしまうこともあるでしょう。また、症状が進行すると手術が必要となることもあります。それによりお子さんが好きなスポーツができなくなったり、さらには学校に通うのが難しくなったりと、行動が制限されることがあるかもしれません。そんなときには次のことをしてみると、うまく病気と付き合えるかと思います。
- 自分の気持ちを自分の中にとどめておかない
- 自分の気持ちを言葉に出してみて、客観的に見てみる
- お子さんがひとりで少しでもできることを見つけていく
- 家族会の紹介
気持ちを受け入れるためのご支援
難病とわかったとき、ひとりで不安な気持ちを受け入れることは難しいかもしれません。しかし、難病について相談できるサービスや制度があります。
難病相談支援センターについて
難病相談支援センターは、難病の患者さんに対する相談や支援を行う施設です。各都道府県や指定都市に設置されています。保険や医療、福祉の総合的相談や、就労支援を受けることができます。また、地域の交流活動や、患者さんに対する講演会なども開催しています。詳しくは各都道府県や指定都市のウェブサイトをご参照ください。
遺伝カウンセリングについて
遺伝カウンセリングとは、遺伝に関する情報提供や、相談を受けている制度です。遺伝や遺伝性の病気に関する悩みや不安を抱えている方全てを対象とし、遺伝についての正しい知識や遺伝の検査について、検査を受ける必要があるのかどうかなどを相談することができます。
相談の内容は、例えば「家族に同じ病気の人はいないのになぜこの子だけ病気なの?」「次の子どもにも遺伝するの?」「親が遺伝子の病気と診断されたけど将来自分も同じ病気になるの?」といったものがあります。
小児肝臓病の専門医への紹介も含めて、まずはかかりつけ医に相談してみましょう。
難病情報センター(https://www.nanbyou.or.jp/entry/1361
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平成27年度厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患等克服研究事業(難治性疾患等政策研究事業(難治性疾患政策研究事業))). 難病相談支援のためのハンドブック. 2016.
日本遺伝カウンセリング学会(http://www.jsgc.jp/general.html
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(2024年7月閲覧)