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卵巣がん患者さんたちの体験談を紹介します。

卵巣がん患者さんの体験談4

家族に支えられ、同じ病気の先輩のアドバイスも励みに

診断後9年、50代

それまで感じたことのないような腹痛、
発熱から始まった

卵巣がんが見つかるまでの経緯、告知されたときのお気持ちを
教えてください。

最初に異変に気づいたのは、2011年1月のことです。仕事中、お腹が急に締め付けられるような感覚に襲われました。それまでに感じたことのないような痛みがあり、熱も出てきたため、その日は早退しました。その日以降、ときどき微熱が出るようになり、「おかしいな」と思いながらも、市販の風邪薬を飲んで仕事を続けていたのですが、3月になると仰向けに寝ているときに下腹部が腫れているように感じ始めました。そして、その後受けた会社の人間ドックで卵巣の腫れを指摘されて、大学病院を受診することになりました。すぐにインターネットで卵巣の腫れについて調べた主人から「卵巣がんのことしか出てこない」と言われ、私はショックを受けていました。それでも手術をするまでは悪性か良性か分からないとのことだったので、自分の中では「もしかしたら良性かもしれない」という思いもありました。しかし、手術の結果、先生に「やはり、がんでした」と言われ、私は「ああ、そうなんだ」とただ現実を受け止めるしかありませんでした。



家族の協力に支えられた自宅での療養生活

治療中のご様子はいかがでしたか。

筋肉痛のような痛みがあるときには、少し横になって体を休めるようにしていました。また、味がわからないときは、家族の食事を準備する際に計量スプーンを使って工夫して料理をしていました。療養中は、家族に家事を協力してもらい、できるだけ疲れないように過ごしていました。手術した頃は、娘は就職し、息子は大学に入学したばかりで、子どもたちはそれぞれの新生活のことだけでも大変だったと思いますが、家族がそばにいてくれたことは本当にありがたかったです。何よりも心強かったのは主人で、手術直後から2週間ほど仕事を休み、入院中も毎日のように面会に来てくれたことが大きな支えになりました。



同じ病気の先輩からのアドバイスが治療の励みに

病気や治療に関する疑問や心配事に対しては、どのようにされていましたか。

私の場合は先生に質問することはあまりなく、自分で本を買ってきて調べたりしていました。とくに、同じ病気の方のブログを読んで治療の様子を知ることで、気持ちが楽になりました。また、入院中に仲良くなった方や、患者会で知り合いになった方からの情報も、私の励みになりました。同じ病気の先輩からアドバイスを聞けたことは、とても心強かったです。なので、今度は自分の経験が他の方のお役に立てばと思い、今は患者会の活動のお手伝いをしています。

日々の生活で心がけていることを教えてください。

病気になってからは、なるべく無理をしないように心がけています。また、私は幸いなことに再発せず9年が経過しましたが、この病気になったことで、命がいつまでもあるわけではないことに気づかされました。だからこそ、やりたいことをやりたいときにする、会いたい人には会えるときに会うなど、自分が好きなことを楽しめる時間を大切にしていきたいと感じています。



同じ病気の患者さんへのメッセージ

不安な気持ちでいっぱいかもしれませんが、決して一人ではありません。同じ病気に向き合う仲間や元気な先輩も大勢いるので、前向きな気持ちで治療に取り組んで頑張っていただきたいです。また、医療関係者の方とよくコミュニケーションをとりながら、数多くの情報の中から信頼できるものを上手く取り入れていくことが大切だと思います。